今日は親父の命日。82歳の生涯だった。
最後は車椅子の施設暮らしで、笑顔も喋ることもなかった。日増しに弱っていく姿を見るのは辛かった。
1年くらい面倒をみてくださった職員の皆さまには感謝しかない。遠距離であっても頻繁に通って顔を見ていた。その点では悔いはない。
親父は若い頃から、刺身や肉を肴に毎日の晩酌は欠かさなかった。亡くなる前「ビールで焼肉が食べたい」が口癖だった。親父と一緒に最後の外食をしたのも焼肉だったな。
今夜は仙台にいる。牛たんは鉄板だ。肉を食べながらビールを飲む。至福の時だ。
「今日は俺の命日だぞ」。親父はそんなことは言わない。食いしん坊だったから羨ましがっているに違いない。その血筋はしっかり受け継がれているよ。
仙台に牛たん料理は沢山あるけど、上品な甘みのあるここの“たんタタキ”は絶品だ。親父に食べさせたかったなぁ。
もしここに親父いたら。色々な想い出が涙とともに込み上げてきた。親父は心の中で生き続けている。
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