ボクのほそ道。徒然なるままに。

食いしん坊の記録です。ジャズが好き。

浅田次郎さんとの出会い

読書から離れていた時期に、映画化され評判だった「鉄道員」を読んで泣いた。表題作だけでなく他の短篇も佳作揃い。それ以来、浅田次郎の著書を読み漁った。もしこの出会いがなかったら活字離れは進んでいただろう。

浅田ファンになってお会いしたくてサイン会に行った。池袋の大型書店だったろうか(記憶が定かではない)新刊「壬生義士伝」上下2巻を手に、1時間前から並んだ。本人を目の前にし、緊張してほとんど話すことが出来なかった。この時のサイン本は今でも大切に保管している。

人情話、歴史物、ギャグなど作品のバリエーションの豊富さは、日本人作家でも有数だろう。なんといっても文体が素晴らしい。朗読すれば文章の魅力が際立つ。

今回読んだ作品は、怪しげな雰囲気の序盤から、子供の頃の思い出、青年に成長してからの苦悩。前半と後半は別の作品のような構成に戸惑う。展開は浅田文学らしさが満喫できた。