こんなに素晴らしい物語を描く作家がいるんですね。感動した。森沢明夫作品は初めて読みましたが、これですっかりファンになりました。
海沿いのドライブ。自然のなか山や川で遊んだこと。おばあちゃん家に泊まった思い出。夏休みの懐かしい心の情景が浮かぶ。
出会いと別れ。人との繋がり。喜びと悲しみ。恋愛、親子愛、友情、人生における様々な出来事を取り入れ心揺さぶる。何度も泣かされた。
夏美と慎吾。地蔵さんとヤスエおばあちゃん。近所の子供たち。魅力ある登場人物を上手くまとめる力量。しんみりとさせず仏師の雲月が前後をしっかり締める構成は巧みだ。
こういった本との出会いはホントに嬉しい。ただしタイトル名は内容とそぐわない。