田舎の小さな駅前近くにひっそりと佇む町中華。店内は4人掛けテーブルが4席のみ。昼食時、テレビからはワイドショーが流れている。古くても清潔感のある昭和レトロな雰囲気。
年老いたおじいちゃんが、1人で切り盛りしているようだ。常連さんらしき人は料理到着と同時に料金を払っている。気配りなんだね。同じ行動すればよかった。ごめんね。
麺類やご飯類、一品料理などメニューは豊富。後から入ってきた3人組のお客さん。「ラーメンとチャーハンと焼きそば」オーダーばらばら(同じの頼めよ!)しかし10分も経たないうちに3品同時に出てくる。恐るべき対応力。
ボクのオーダーした店名を冠した「白龍麺」は餡掛け。極めて炒めた油が少ないのだろう。スープに交わって味が濁ることはなく、嫌味が少ない。腕は確かだ。
素朴で背伸びはしない。おじいちゃんの優しい人柄が隠し味。これで十分じゃないか。ミシュランを取っただの、テレビで紹介されただの、行列ができるだの。今までラーメンに何を求めてきたのだろうか。
長い間、誠実に作り続ける、地元に密着し、地元に愛される味。「美味しいかったです」自然に言葉が出た。おじいちゃんの笑顔が見たくて。
今日はとても大切なことを教えてもらった。ありがとう。また来ます。
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