太田和彦著『居酒屋百名山』で居酒屋に興味を持った。本書で紹介された100店(すでに閉業した店もある)の制覇を目指すが、今まで東北や関東中心に20軒ほど伺いました。
太田さんは文章が巧い。居酒屋の魅力を際立たせる文章力。写真や情報の掲載をせず、活字だけで読者を引き込む筆力。グルメガイドではなく読み物としても秀逸です。
さて、名古屋に来たからには百名山のひとつに登らねば。開店15分前に到着したが、もう20人ほど並んでいる。予想以上の行列だったけど、店内は広いから一巡目で入店できた。
入り口には小皿料理が所狭しと並んでいて壮観。初めて来てシステムやルールがわからないから、周りの行動に合わせる。でも、困ることはなかった。お店の人が優しく教えてくれるから。
まずお盆を取る。目移りする中から欲しい料理を指すと渡してくれる。ビュッフェスタイルだ。
名物の土手味噌(牛ホルモン)。香り高い樽酒の賀茂鶴を合わせる。とにかく沢山食べた。十分堪能した。
創業は明治40年というから驚く。老舗感たっぷりの雰囲気がなんとも居心地いい。ふと見ると階段に行列ができている。どう考えてもおじさんの店なのに若い人も多い。こうした人が紡む歴史に風格が漂う。
ここは居酒屋百名店の中でも上位に位置しますね。通い詰めたくなるほど素晴らしい名酒場。外はまだ明るいが、今夜は梯子酒の必要なし。大満足。
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