春といえば山菜である。 山国育ちのボクは子供の頃、親父と一緒になって早朝に採りに行ったものだ。今となっては懐かしい思い出である。
山菜の王様はタラの芽。野生のタラノキの高さは2m以上で幹や枝に鋭いトゲがある。タラの芽は先端にあるので、先にフックの付いた長い棒で幹を引っ掛けて手前に寄せる。取るのは結構難儀である。
馴染みの居酒屋に寄ると「こしあぶらとアスパラガスの天ぷら」がメニューにあった。これは頼まないと。
山菜料理はやっぱり天ぷらに限る。 山菜の女王こしあぶらは、タラの芽より山菜特有の風味が濃い。大将曰く都内ではまだ知らない人が多いそう。
そして筍のお浸し。サクサクした食感が堪らない。これに日本酒を合わせる。日本人の食文化の底力を十分に堪能した。
四季折々の旬を味わう。日本人の美の感性は、食にもつながっている。この時期は山菜を提供する場所を探していたので、ここで出会えるとは嬉しい。まだまだ山菜探訪の旅は続く。