ボクのほそ道。徒然なるままに。

食いしん坊の記録です。ジャズが好き。

春の味覚を求めて、ふたたび

春になると山菜を採りに行ったものだ。子供の頃から里山に慣れ親しんだ友人は、山菜採りのポイントを知っている。ご一緒すれば難なく大量に集まる。

山にカセットコンロを持ち込み、その場で採りたてのタラの芽を天ぷらにする。天ぷら粉にビールを加えるとカラッと揚がる。この時にご教授していただいた料理の技だ。

スーパーで買ってきたそばを茹で、川の水で〆る。こうして森の中で完成した「タラの芽天ぷらそば」は格別だ。振り返ってみると、贅沢なひと時だった。もうこんな経験はできないかもしれない。

天然のタラの芽の味を覚えてから、春になると本物を追い求めているが、なかなかお目にかからない。道の駅で買ったものでも、がっかりすることが多い。

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馴染みの居酒屋に行くと、タラの芽と舞茸の天ぷらがあった。迷わず注文する。

日本酒と合わせ春の味覚を味わう。森の中で食べた風景が浮かぶ。汗を流しながら急斜面を上り、小さな川を渡り、また急斜面を上ったことを。無我夢中に山菜採りに精を出したことを。

今はカウンターで普通に食べられる。これも贅沢なひと時なんだよね。